鈴鹿農園からのお知らせ

2020
04.13
馬鈴しょ集出荷施設の落成式を終えました!

2020年4月7日、農林水産省の令和元年度パワーアップ事業として行ってきた「馬鈴しょ集出荷施設新設工事」の落成式が無事執り行われました。
また、日本で初めての導入となる4列同時に収穫できるポテトハーベスターや、カメラセンサーで石や小さいイモなどを除去できる選別ラインなどのお披露目も行いました。

落成式

新型コロナウイルスの影響で参列者をかなり絞って実施しました。
お呼びできなかった方も多く心苦しくはありますが、昨年10月の地鎮祭に始まり、11月の着工から3月の完了検査まで、無事故でこの日を迎えることができましたこと、心より感謝いたします。
落成式は式次第に則り、これまでの神助、加護を感謝し、新しい建物の安全とご臨席の方々のご多幸を祈願して、粛々と行われました。


祝詞奏上之儀(のりとそうじょうのぎ)

鈴鹿社長による玉串奉奠之儀(たまぐしほうてんのぎ)。この後、芽室町農業協同組合の宇野克彦組合長、株式会社TOMTENの山道弘敬社長、宮坂建設株式会社の阿部浩之専務執行役員と続きました。

神事の後、直会之儀(なおらいのぎ)が行われ、鈴鹿社長があいさつで「農業は継続することが最大の役割と考え、次世代に向けて農業生産にまい進し、続けていくことが大事。本事業の成功に向け、先進事例となるために一丸となって取り組んでいきたい」と決意を述べました。
つづけて宮坂建設株式会社の阿部専務執行役員が「ヨーロッパから輸入し、5年かけて防火認定を取得したパネルを日本で初めて施工した。また作物そのものを冷やす空調システムなど、最新鋭の設備を作った。今後もメンテナンスを通じてしっかりとバックアップをしていきたい」と力強くお話しくださいました。
最後に、芽室町農業協同組合の宇野組合長の発声により、牛乳で乾杯しました。

日本初導入のポテトハーベスター

パワーアップ事業では、馬鈴しょ集出荷施設新築だけでなく、農業機械も導入しています。
こちらはDewulf社(ベルギー)の自走式4畦ポテトハーベスター、クアトロ。ジャガイモを掘る機械で、4列一気に掘ることができます。なんと日本初導入なんですよ~!!
鈴鹿農園ではこれまで2列のハーベスターを3台所有していましたが、同時に稼働させる場合にはオペレーターが複数人必要でした。またハーベスターに乗ってジャガイモを選別するスタッフも大勢必要です。選別スタッフは、揺れるハーベスター上でうつむいた姿勢のまま一日中畑を往復するため、車酔いにも悩まされてきました。
超大型ハーベスターの導入で、これらの問題が一気に解決です!

40フィートボックスローダー

トレーラーに積まれているのがボックスローダーです。
長さは40フィート(約12メートル)あり、海上輸送用コンテナと同規格です。黄色い袋の下には穴が開いていて、そこにコンテナ(1つにつき1.2t入ります)を設置します。
ハーベスターで収穫したジャガイモは、コンベヤーを通ってボックスローダーへ。コンテナがいっぱいになったらトレーラーごと選別ラインに運びます。

カメラセンサー付選別ライン

これが選別ラインです。とにかく長い!大きい!農業機械というより既に工場。全長25mほどあるため、1枚の画像では収まりきらず、2枚に分けました。
通常はJAレベルの大型施設で導入する選別ラインを、鈴鹿農場独自で用意しました。
手前の黄色い部分にジャガイモが入ったコンテナをあけ、コンベヤーで運びながらカメラセンサー(2枚目の画像の青い部分)で石や土塊、小さすぎるジャガイモなどを除去し、最後に人の目による選別を行います。処理能力の大幅アップに加え、固定された場所で作業を行うことで車酔いの心配もありません。天候に左右されずに作業できるというのも利点です。

馬鈴しょ集出荷施設

今回新築した馬鈴しょ集出荷施設です。収穫したジャガイモを一時貯蔵する場所です。
最大収容量は1.2tのジャガイモが入るコンテナ570個分、684トンです!
日本初施工という外断熱と同じ役割を持つパネルを使用して断熱性と防火性を高め、倉庫全体ではなくジャガイモ自体を冷やす空調設備を導入しました。これによりジャガイモが腐ることなく貯蔵が可能で、品質向上につながります。

ご紹介してきた収穫、運搬、選別、一時貯蔵という一連の流れを自社で整備した今回の事業。今後はこれらの設備をフル活用してコントラクター事業を進めていきます。
まず今年は、鈴鹿農園のほかに3農場から合わせて15ha分のジャガイモを受け入れます。将来的に、150ha分のジャガイモを受け入れたいと思っています。

今後とも鈴鹿農園をよろしくお願いいたします!